第2四半期から日本企業の採用活動が徐々に再開
- 2021/07/05
日本企業では、第1四半期(1月~3月)には一時中断されていた採用活動が、第2四半期(4月~6月)になると中間管理職のポジションを中心に再開され始めた。
ナビゴスグループが発表した報告書によると、設立されたばかりの日本企業では、新型コロナによる影響によって社員採用・経営拡大計画が一時中断していた。2021年第1四半期になっても一部の企業では採用を凍結し、既存のスタッフの能力向上に注力していたが、第2四半期になると、中間管理職の採用ニーズが戻り始めたという。
ナビゴスグループによれば、日本企業の採用活動における最も大きな変化の1つは、日本語に加えて、英語や韓国語、中国語など、別の言語も堪能な人材を求めるようになったことである。理由は、ベトナムから他国への輸出や、ベトナム国内で展開する他国企業への出荷を拡大したいためだ。現在、日本企業の社員採用活動では、応募者が非常に多く買い手市場となっており、日本企業へ転職するには言語、経験、専門分野で企業側が求める条件よりも高い水準を満たしている必要がある。
日本企業では採用活動に重きを置いているため、応募者はコミュニケーション能力や交渉能力といった自身の他のスキルをアピールし、採用側に自分の印象を残さなければいけない。応募者にとって日本企業の魅力的に感じる点は、職場環境や研修制度が整っている点であり、また、滅多に解雇されない点も日本企業を選ぶ理由として各応募者で共通している。日本企業の文化では、社員に雇用の安定や長期勤務を保証しているのだ。
ナビゴスグループは日本企業に対し、ソフト面のスキルアップコースを通じて、人事スタッフの研修に注力する必要があると提言をしている。優秀な応募者を集めるためには、給与制度や賞与制度、専門性向上のための制度を構築し、社員の外国語研修を行う必要があるという。
日本企業は現地企業に比べ、給与水準が高い点も応募者が魅力的に感じる点の1つだろう。日本の大学へ留学するベトナム人学生は珍しくなく、日本語能力と専門性を合わせ持つ人材は今後も増えていくだろう。(ベトナムニュース邦訳ライター 鶴田 志紀)
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