日本企業の対ベトナム投資がコロナ禍でも増加、首脳電話会談では日越関係の発展で一致
- 2021/06/05
5月17日、日本の菅義偉首相はベトナムのPham Minh Chinh(ファム・ミン・チン)首相と電話会談を行った。会談では菅首相から、チン首相が日越友好議員連盟の会長として二国間関係の発展に尽力してきたことに敬意を示した。そして、新型コロナによって世界経済が苦境に陥る中、日本企業へのベトナムへの投資は増加し続けている旨を伝え、両国にはインフラ、エネルギー、環境、デジタルなどの分野で多くの協力の可能性があると述べた。加えて、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、ベトナムとの関係を一層強化したいと表明した。
日本国大使館によると、チン首相はベトナムの発展に向けた日本の協力や支援に謝意を述べ、両国の広範的な戦略的パートナーシップに基づき、現在最良の関係である日越関係の更なる進展への期待を表明した。2023年の両国の外交関係樹立50周年に向け、両首相は日越関係を発展させていくことで一致している。両首相は二国間関係のほかにも、東シナ海・南シナ海に関する中国との問題、ミャンマー情勢などについても意見交換を行った。
ベトナム政府の発表によると、チン首相は、「新型コロナワクチンへ可能な限り早期にアクセスするための支援、およびワクチン開発技術の移転」など、5分野における両国の連携を重点的に進めていくことを提案した。また、今後適切な時に再度日本への再訪問を希望している旨を表明した。
昨年の10月には、菅首相が首相就任後初の外遊先としてベトナムを訪問した。訪問中、日越大学の学生と対話を行い、学生について、日本と東南アジア諸国(ASEAN)の協力の象徴だと語った。強い意志を持って、一生懸命努力し、日本とASEANのように切磋琢磨し合うことのできる友人に恵まれれば、共に成長し、道を切り拓き、お互いの目標に向かって歩みを進めることができるとメッセージを贈った。
日越友好議連会長として功績を残してきたチン首相の就任は日本にとっても向かい風となり、会談で話し合われたように今後さらに関係が進展していくだろう。日越外交関係樹立50周年となる2023年にはチン首相をはじめ両国の要人、そして国民が障害なく往来できるよう、新型コロナが収束していることを願う。(ベトナムニュース邦訳ライター 鶴田 志紀)
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