COVID-19流行期におけるベトナム経済
- 2020/07/10
COVID-19は、2019年後半に発生して以来、複雑に進化し続けています。世界的な発生は、世界各国の社会経済的側面に深刻な影響を与えています。今回の流行は複雑で予測不可能であり、大半の産業やセクターの成長率が鈍化しています。
国際通貨基金(IMF)の予測によると、世界の主要経済はマイナス成長になります。特に、米国は8%減少してEUは10%減少しました。2つの地域は深刻な減少が見られています。これらはベトナムの主要な輸出市場であるため、主要製品の輸出売上高が直接的な影響を受けます。またIMFの代表者によれば、2020年のベトナムの経済成長率はCOVID-19の流行の影響により、2.7%まで減少する可能性がありますが、2021年には7%に増加すると予測しています。これは、世界の大半の経済が2019年と比較して驚異の成長を遂げるというIMFの前向きな予測です。
具体的には、COVID-19の流行により、世界の供給側と需要側の両方に二重のショックが生じました。供給側では、社会的隔離の影響により、生産活動が低下し、サプライチェーンが阻害されます。需要面では、消費者が失業の状況で支出を厳しくし、病気により収入が減るにつれ、商品やサービスの小売売上高が減少します。その結果、大部分の経済の第1四半期GDP成長率は予想よりも低く、第2四半期の経済は景気回復ができない可能性が高いです。労働市場については、国際労働機関(ILO)のデータは、経済活動と労働時間の前例のない減少を示しています。 2020年4月1日の推定値では、第2四半期の労働時間は約6.7%減少し、1億9,500万人のフルタイム労働者に相当します。国際貿易は3.5%減少しました。
政府は減税する方針を定め、同時に企業、市民及び健康システムのための支援パッケージを立ち上げました。最大規模の支援パッケージは、信用支援パッケージと納税期限、企業の地代を含めます。また政府は、資本予算から政府の投資の規模を67億ドルに増やし、成長を推進し、雇用を創出するために同時期に19%増加しました。
ベトナムはCOVID-19の流行をよく制御しており、これまでに世界中の多くの国にとって成功した教訓と考えられています。政府の支援対策と推進対策のお陰でベトナムのプラス成長になり、上半期の成長率は1.81%に達しています。ただし、COVID-19の流行の影響により、経済成長を予測するのは困難です。今年の上半期の経済はプラス成長しましたが、成長率はすべての経済セクターで低下しました。特に、レストラン、ホテル、交通機関は、移民の禁止と社会的距離の影響を最も強く受けています。上半期におけるレストランおよびホテル業界の成長は、前年同時期と比較して20%以上減少しました。
それにもかかわらず、多くの産業は、国内外の需要に積極的に対応できます。保健分野の成長率は10%です。貿易産業、教育、金融サービス、通信などは、2020年前半に良好な成長を記録しています。
商品・サービスの小売売上高は、4月の社会的隔離期で急激に減少しましたが、5月には徐々に回復し、6月にはプラスに成長しました。7月以降COVID-19の流行の状況が変化すると購買力が減少し、失業率が増加し続ける可能性があります。
輸出はまた、COVID-19の状況により、大きな影響を受ける分野の1つです。上半期における国全体の産業別輸出高は、前年同期比で1.1%減少し、1,200億ドルになりました。電話、アパレル、履物、シーフードなどの消費産業の輸出成長目標は急激に減少しました。機械、設備、電子機器に関連する業界では、成長率は依然として24%以上を維持しています。米国と中国以外の主要な輸出市場は、ほぼ減少しています。米国は依然としてベトナムの最大な輸出市場であり、輸出金額高は303億ドルで、前年同期比で10.3%増加しています。それに続き、中国市場の輸出金額高は195億ドルで、17.4%増加しています。
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