カントー市人民委員会副委員長とJICAベトナム所長が会談
- 2021/04/17
カントー市人民委員会Nguyen Van Hong(グエン・ヴァン・ホン)副委員長および関係各局局長は3月29日、国際協力機構(JICA)ベトナム事務所の清水曉所長と会談を行った。
ホン副委員長はカントー橋、カントー大学強化事業などのJICAの支援により、カントー市だけではなくメコンデルタ全体の経済、社会が発展し、人々の生活が向上したと述べた。また、日系の丸紅株式会社によるオモン第2火力発電所事業は投資総額13億米ドルと規模が大きく、市は日本を戦略的な出資国の1つと捉え、セミナーや会議を通じて連携や投資を推進してきたとホン副委員長は話す。
カントー市は、2017年に兵庫県、岡山県とハイテク技術や裾野産業、物流、農業などの分野で成長・提携を促進する共同声明を発表している。ホン副委員長は、JICAベトナムによる支援が今後も継続することで各分野の協力関係が深化していくことを期待しており、そのためにカントー市も全力を尽くすと述べた。また、JICAベトナムが市内の病院に対する支援継続を表明したことを受け、カントー市は市循環器病院への病床200床(1,000万米ドル相当)の支援を依頼したほか、スポーツや観光分野におけるJICAボランティアの活動継続を要請した。加えて、カントー市に進出する日系企業との橋渡し役となってほしいとJICAに要望を伝えた。
これに対し清水所長は、カントー市との協力計画を見直し、カントー市との協力関係の推進およびパートナー探しに努めると述べるとともに、カントー市をメコンデルタ地域の玄関口として位置づけ、域内の省・市との協力関係を深めるために重要な場所であるという認識を示した。この他、日系企業のカントー市に対する関心の高まりを受け、今後、JICAとカントー市との協力関係を強化し、特に民間経済、人材開発の分野で多様な協力を行いたいと表明している。
JICAは行政機関や教育機関、NGO、民間企業など、多様な主体と連携を図りながら途上国の課題解決に取り組んでいる。民間連携のスキームの中には海外展開支援やビジネスに関わるものも多く、日系企業の進出が進むベトナムでも民間連携の事例は数多く存在する。中央直轄市で一定の経済規模を誇るカントー市は将来性も高く、今後も様々な案件が実施されていくだろう。(ベトナムニュース邦訳ライター 鶴田 志紀)
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