査証なしで45日間滞在可能に!ベトナムへ行こう。

 2023年8月15日より、ベトナムの滞在期間が45日以内の場合、入国時に残存有効期間が6ヶ月以上ある日本国籍のパスポートを所有するものは入国ビザ(査証)が免除されます。従来は15日以内だったものが、45日に延長されたことにより、より長期間ベトナムを旅行したり、滞在することができるようになりました。

 長期の休みがとりやすい、学生さんや退職者のみなさんには朗報です。この機会にぜひベトナムを訪れてみませんか?

 ベトナムはパスポートさえあれば、ビザ免除で渡航できる手軽さがあるうえ、旅先としても魅力が多いのが特徴です。ベトナムを旅をする際のメリット・デメリットや注意点をご紹介します。

  1. ベトナム料理は日本人に食べやすく、おいしい
  2. 円安でも物価は日本より商品、サービスは安い
  3. ホテルはスタンダードでも清潔なホテル
  4. 航空券はローコストキャリア(LCC)のチケットが安い
  5. 市内移動にはタクシー配車アプリが便利

1、ベトナム料理は日本人に食べやすく、おいしい

 日本でもベトナム料理店の数も増え、フォーやバインミーなど、ベトナム料理を気軽に楽しめる店も増えました。ベトナム料理の特徴は、タイ料理などと比べて、料理そのものが辛くてスパイシーなものは少ないこと。スープや肉、魚、野菜の旨みそのものを活かした料理が多く、日本人にも食べやすい料理です。

 私もかつて添乗員をしていたころ、世界各国にお客様をご案内しましたが、ベトナムでは料理に不満が出ることが少なく、安心してお客様をお食事にご案内することができました。

 ただしお客様の中にはパクチーやヌクマム(魚醤)などの匂いが苦手な方もおられます。そうした際には「パクチー(コリアンダー)」抜きを店の人に料理をお願いしてください。また、よくつけ汁にするヌクマムが苦手な方は大豆でできた醤油を代わりに用意してもらえるようにお願いしてください。

 またハノイやホーチミン市など、大都市なら、ベトナム料理以外にも日本料理やイタリア料理、フランス料理など各国料理店もおいしい店が多数あるので、ベトナム料理に飽きた、あるいは口にあわないという方は試してみるのもいいかもしれません。

 旅の上級者なら、ビアホイ(ベトナム大衆居酒屋)やクラフトビールの店で、ビールやお酒を楽しみながら、料理を楽しむのもよいでしょう。

2、円安でも物価は日本より商品、サービスは安い

 ついこの間まで1米ドルが100〜110円だったものが、今や円安で1ドル=145円の時代。コロナ前の旅行より、なんでも3〜4割価格が上昇したかのように感じられるはず。ベトナムも以前なら1円=200ベトナムドン程度だったのが、今や1円=160ドン程度と日本円の価値が下がってしまい、2万ドン=100円で買えた商品が150円になってしまったような感覚です。

 それでもフォー1杯は6万ドン(360円)、観光地価格のボトルウォーターが1万ドン(60円)、ベトナム有名コーヒーチェーン、ハイランドコーヒーのフラッペチーノが5,5万ドン(340円)ですから、ヨーロッパやハワイなどでお金を使うよりは安上がりですみます。

 ハワイあたりですとビッグマックも9米ドル程度ですから、それだけで1300円はします。ちなみにベトナムのビッグマックは74,000ドン(460円)ですから、ちょっと安心しますね。 

 ただ、日本食やユニクロなどで買い物をすると、日本と同等の値段か、それよりちょっと高めの価格設定なので、お金を散財しないよう財布のヒモはきちっとしめましょう。

 ベトナムドンは桁数が多いので、間違えないように。暗算が得意な方は紙幣の数字のゼロを三つ隠して、その金額を6倍すると、おおよその日本円額に換算できます。たとえば、200,000ドンなら、200x6=1200円と計算します。

 よく店の人にお金を全部見せて、必要なお金をとってとばかりにする方も見受けますが、ベトナム人にも「悪い人」はいます。5万ドンでよいところを50万ドンを抜かれた!というケースもままありますので、ご注意ください。

3、ホテルはスタンダードでも清潔なホテル

 ベトナムで宿泊をされるのであれば、格安ホテルではなく、スタンダード、つまり日本円にして1泊1室、7千円から1万円程度のホテルに宿泊されることをおすすめします。

 特に都市部で格安ホテルは地元民にラブホテルとして利用されているケースが多く、風紀上、治安上もあまり好ましくありません。スタンダードクラスのホテルであれば、日本人として受け入れられる清潔で快適なホテルにお泊まりいたけるものと思います。

 また大都市以外の都市にもベトナムのナショナルホテルチェーンが、4星レベルのホテルを競って新しく建てています。地方への宿泊ではこうしたホテルを利用するのがおすすめです。ムオンタイン、ビンパールといったチェーンホテルです。特にビンパールはホテルのオペレーションを国際的なホテルチェーンであるメリアホテルグループが行っていますので、地方都市でもサービスの品質は一定程度保たれています。いずれも料金も1泊1室、1万円程度です。

 ホテルの予約では、ホテル予約サイトか、ホテルに直接ウェブサイトから予約するのがよいでしょう。ただし、予約サイトの場合はまれに予約が入っていないなどのトラブルが発生するケースがありますので、予約サイトから得た確認証などを必ず印刷して持参し、チェックインの際にはその確認証を提示してください。

 トラブルを避けるためにはホテルのウェブサイトに直接申し込むか、旅行会社の予約代行をご利用ください。

 また、ホテルを予約する際には、部屋に窓があるかどうか、バスタブの有無なども事前に確認ください。ベトナムのホテルは部屋に窓がない、バスタブがなくシャワーブースのみののお部屋も数多くあります。チェックインの際に確かめれば、入室してから窓がなかった、バスタブがなかった、などのトラブルを防ぐことができます。

 また喫煙される方はホテルにスモーキングルームがあるかどうかも事前に確認ください。最近は全室禁煙というホテルも増えています。またフロアによって禁煙のフロアがあるケースもございます。予約のときのみならず、チェックインの際にご確認ください。

4、航空券はローコストキャリア(LCC)のチケットが往復3万円台で購入できる

 従来、ベトナムへの直行便といえば、ベトナム航空、日本航空、全日空の3社に限られていましたが、現在ではベトナム発のローコストキャリア(LCC)が台頭し、価格を競い合っています。なかでもベトジェットは機内食や飲み物などの機内サービスをすべてカット、7kgまでの機内持ち込み手荷物以外の受託手荷物は有料とすることで、航空券はまるで日本の国内線レベルの価格を日本/ベトナム間の航空券で実現しています。

 試しに2023年8月末の時点で11月の成田/ハノイの往復フライトの代金は日本円にして3.9万円でした。

 もちろんせっかくの海外旅行、機内でもゆったりして、良いサービスを受けたいという方は日本航空やベトナム航空などのフラッグキャリアのサービスを引き続き利用されるでしょう。それでも同時期の料金は6万円程度ですので、合計2個、46kgまで受託荷物を預かってくれるフラッグキャリアのサービスも魅力的だといえます。

 繁忙期はどうしても価格が高くなりますが、閑散期であれば航空券価格を安くするバーゲンセールを各社競って展開していますので、そうした時期に航空券を購入するのもよいでしょう。

5、市内移動にはタクシー配車アプリが便利

​​ 日本では普及していないタクシー配車アプリ。ここベトナムではシンガポールに本社がある「Grab」が便利に使うことができます。中国と違って、クレジットカード払いのみならず、現金での支払いも可能なので、旅行者にも優しいのが特徴です。

 スマホは必ずSIMフリーにしておいてください。これは日本での作業になります。AndroidでもiPhoneでもApp Storeから無料のGrabをダウンロードします。ベトナム語バージョンは英語にも変更できますので、表示を英語にすれば言葉にも困りません。あとはアプリを立ち上げ、画面の指示に従って、行きたい場所と出迎える場所、支払い方法でCashを選び、車両が決まるのを待つだけ。車両が決まると、そのタクシーが今どこにいるのか、迎える時間は何時か、料金も表示されます。

 乗車の際には、車種と車両番号を必ず確認してください。まれにスマホに表示されている車両番号と異なる車両がやってくる場合がありますが、その場合はキャンセルし、新たにタクシーを呼んでください。契約車両以外に乗車してもGrab運営側は万一の際に責任を負ってくれません。

 従来のタクシーは料金を稼ぐために遠回りをしたり、メーターをあげない、メーターに細工をして、過大な料金を請求するなどのトラブルがありました。Grabならその心配はありません。また、乗車した車両の記録が残りますので、トラブルや忘れ物をした際にも問い合わせができるなど、便利です。

 やり方がわからない場合は、ホテルやレストランなどのベルボーイやスタッフにやり方をたずねれば、快く教えてくれるはずです。

 スマホの翻訳アプリのおかげで、言葉に多少の不安があっても、現地の人々とコミュニケーションをとりながら、個人で旅行をするハードルが著しく下がっています。なかでもベトナムは東南アジアの中でも比較的治安のいい旅行先でもあります。滞在可能な期間が45日になったベトナムへ、ぜひ気軽にお越しくださいませ。

文=新妻東一

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