外国投資誘致でASEAN諸国が競争へ。ベトナム最大の競合国は?

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引用元:情報通信省の情報サイト「VIETNAMNET GLOBAL」

韓国と日本の専門家の観点から見ると、ベトナムは外国直接投資を誘致する競争において多くの強い相手に直面しています。

東南アジア諸国は、特にCOVID-19流行後のサプライチェーンの多様化が急激に高まっているときに、外国直接投資(FDI)を誘致するための激しい競争に直面しています。

ベトナムは、東南アジアで最もFDIを誘致する国の1つとして浮上しており、急速に成長する経済、安定した政治、若い人口、競争力のある労働コストを抱えています。

しかし、インドネシア、フィリピン、タイ、マレーシアといった東南アジア諸国も、FDI誘致ために大幅に加速しました。

一番手強い相手は誰ですか?


ベトナムのFDI誘致における最大の競争相手は誰かと尋ねられたとき、日本貿易振興機構(ジェトロ)ハノイ事務所代表である中島武雄氏は即答できませんでした。中島氏は、企業に対して国によって魅力を評価する多くの角度があると言いました。

例えば、人件費の面でインドネシア、フィリピンは現在、ベトナムと同じ水準にあります。この基準を考慮すると、インドネシアとフィリピンが一番強い競争相手になります。安い労働力と良好なインフラストラクチャーという基準を考慮する場合は、状況は異なりラオスとカンボジアになります。

ラオスとカンボジアは労働力が安いですが、インフラストラクチャはベトナムのほうが便利です。日本の企業コミュニティが最も集中している国を考慮するとタイが最強の相手です。

「日本企業が多額を投資した場所を選択した場合はタイはベトナムの手ごわい敵になります。これにより、企業が検討する要素によってベトナムの競争相手は異なります。」と中島氏は発表しました。

したがって、日本貿易振興機構(ジェトロ)ハノイ事務所代表は、国への投資を決定する際に、全体的な要因が評価されると述べました。しかし、彼は日本の企業がベトナムを高く評価していることを強調しました。

根拠は、サプライチェーンを多様化するために日本経済産業省(METI)による採択事業30企業のうち、15の企業がベトナムを選択していることです。彼は、ベトナムは短期だけでなく長期的にもビジネス環境の良い目的地の一つだと述べました。

ベトナム大韓商工会議所(KORCHAM)の副会長のホン・ソン氏(Hong Sun)は、ベトナムの一番手強い敵はインドネシアだと述べました。

ホン・ソン氏は「インドネシアは2億5,000万人の人口を抱え、競争力のある労働力を生み出すという利点があります。一方、ベトナムに比べてインドネシアの中流階級や上流階級の人々の数も多くて多くのアイテムの潜在的な市場になります」と述べました。

インドネシアは、天然資源が豊富です。また熱帯ジャングルの広い面積を持っています。インドネシア政府は投資を誘致することにオープンであり、外国企業に多くの税制優遇政策を提供しています。

国の大統領は投資誘致ために多くの米国企業を直接招待して韓国の現代自動車グループとも対話しました。

しかし、ホン・ソン氏は「インドネシアは島々の細分化により、インフラは複雑です。発展している地域はありますが、疎い地域も多くあります。ベトナムはより包括的な開発インフラがあります。」と発表しました。

激烈な競争


ベトナム外資系企業協会(VAFIE)のグエン・マイ会長は、現在のFDI誘致競争においてはベトナムの独占ではないと述べました。多くの多国籍企業がサプライチェーンを多様化することを決定した後、東南アジアは魅力的な目的地と見なされました。東南アジア諸国はこれを認識しているので、投資誘致するためにあらゆる努力をしています。

5月、インドネシア大統領のジョコ・ウィドドはアメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプ氏と電話で連絡を取り、米国の企業にインドネシアへの生産ラインの移転を促しました。

インドネシアはまた、特にインフラストラクチャーに関して、大きなインセンティブを提供しています。同国は、外国企業を招待できるよう、27の新しい工業団地の建設を計画しています。インドネシア政府はまた、法人所得税を2023年までに20%まで徐々に引き下げることを目指しています。

ベトナムへの最多投資国(2020年上半期)
ベトナムへの最多投資国(2020年上半期)

一方、タイでは、航空宇宙、医療機器、電気自動車などというテクノロジー業界を選択して投資を誘致します。

フィリピンは、減税方法を選択しました。同国は7月に法人所得税を25%まで急速に引き下げました(現在、東南アジアで最高の30%)。

マレーシア政府は、約60の多国籍企業にマレーシアでの工場開始を督励するために、代表を派遣することさえ計画しています。国は5年間で2億4,000万ドルの支援パッケージに承認しました。この支援パッケージは減税と財政支援に焦点を当てています。

中島武雄氏は「ベトナムが資本誘致競争において厳しい競争に直面しています。30の日本企業のうち15の企業がベトナムを選んだことでASEAN諸国の一部はショックを受けました」と発表しました。

ベトナムが投資誘致をするために必要なことは何ですか。


ホン・サン氏は、ベトナムには韓国企業から資本を誘致することにおいて多くの利点があると述べました。現在までに、韓国企業はベトナムに700億ドルを投資しており、最大の外国投資家となっています。

ホン・ソン氏はさらに「ベトナムは競争力のある労働コスト、同期インフラストラクチャーを有して改善しております。特にベトナムは日本、韓国、中国の文化と類似点があります」とも話しました。

彼は「ベトナム政府はインフラを改善し続け、積極的な対策を設定することが必要です。これにより、外国投資誘致において多く貢献しています。」と述べました。

中島武雄氏は「ベトナムがCOVID-19の流行が早く制御できるのは有利であり、企業が生産を早く回復するのに貢献します。1億人近くのベトナム人口は、現在も将来も魅力的な市場になります。ベトナムの人件費は、地域の他国と比較してかなり競争力があります」と評価しました。

彼は「日本企業がマレーシア、タイ、インドネシアの高い生産コストを評価しています。そのため、コスト削減を目指す日本企業は、ミャンマーやベトナムへの投資シフトを模索しています。」と明らかにしました。

中島氏は「ベトナムの魅力は、他のASEAN諸国に比べて日本語を話す人の割合が非常に高いです。これも日本企業の投資判断につながる要因です。」と評価しています。

より魅力的になるために、中島武男氏は「ベトナムのローカリゼーション率を裾野産業発展で上げ、同時に質の高い人材を育成する必要があります。制度や政策については、ベトナム政府はより透明な環境を作るために、内外企業の意見にもっと耳を傾ける必要もあります。」と述べました。

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