ハノイ市の貿易

ハノイ市の貿易

ハノイ市統計局によると、2020年におけるハノイの輸入額は前年比9.1%減の288億米ドル、輸出額は1.8%増の160億米ドルとなりました。主な輸出先である米国、日本、東南アジア、韓国との取引が新型コロナの拡大により減少したものの、輸出額ではわずかながら前年よりも増加しています。輸出額は2015年と比較すると1.53倍に増え、平均で年8.9%の成長を果たしました。

品目別の内訳を見ると、ハノイの主な輸出品目はパソコン・電子機器、縫製品、機械設備・部品、輸送機器・部品で、最も輸出額が多いパソコン・電子機器は26億米ドルに上り、前年比で7.4%増加しています。一方、主な輸入品目は機械設備・部品、パソコン・電子機器および部品、原油、輸送機器・部品で、上位4品目で1割以上の輸出額減少がありました。

整備が進む物流インフラ

ハノイ市内北部に位置する北部最大の空港、ノイバイ国際空港には、世界各国と取引される航空貨物が集まります。また、主要環状道路や高速道路が整備されたことで、工業団地の貨物輸送や中国への陸路輸送が活発になりました。2015年には北部最大の貿易港があるハイフォンを結ぶハノイ-ハイフォン高速道路が開通しています。

複数の専門家は、新型コロナの影響があったにもかかわらず前述の輸出額を達成できたのは、市が物流インフラをはじめ、インフラ開発を強く推進してきたためだと評価しています。

ハノイでは、2030年に向けたハノイ市交通輸送インフラ計画、そして2050年のビジョンに基づき、物流インフラを積極的に建設しています。2020年8月には面積12ha、年間通関処理能力13万5,000TEUのICDロンビエン(ICD:内陸コンテナデポ)が稼働を開始しました。ノイバイ国際空港から26km、ハイフォン港から100km、中国との国境から162kmの好立地で、コストや時間の削減が可能となります。

また、ベトナム北部最大規模のICDコービーやフードン国際コンテナ港の建設が進められており、コンテナ取扱量のさらなる増加、利便性の向上が期待されています。

ハノイのコンテナ港

自由貿易協定を最大限活かす

近年、ベトナムは世界経済との統合を推進しており、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)などの自由貿易協定(FTA)の枠組みに参加しています。ハノイ市の2021年輸出促進計画では、これらのFTA、とりわけEVFTAによる恩恵を最大限活かして輸出を促進し、また競争力の強化、行政手続きの改革、インフラ設備の整備などに取り組むと掲げました。輸出額の目標として、前年比5%増の約167億8,000万米ドルを目指すとしています。

経済のグローバル化に伴い、ハノイの貿易は今後さらに活発化し、市の経済成長を支えていくでしょう。

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